次の○○に入る漢字2文字は何でしょうか?
すべての国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。
2 賃金、就業規則、○○その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
労働ジャーナリストの飯田康夫さんが雑誌の巻頭言で問いかけていたものです。
答えは、『休息』。
憲法に『休息』の二文字がしっかりと明記されているのです。私はハッとさせられました。
労働基準法には、休憩(第34条)、休日(第35条)、休暇(第39条)の条文はあっても、『休息』の条文がないのです。
労働時間の長さは二極化しており、正社員の30代・40代の働きざかりの男性の長時間労働の割合はなかなか改善されません。残業続きで疲れきった頭と体では効率の良い仕事はできず、休息が不足しているとメンタルヘルスにも影響を及ぼします。
内閣府の試算では、メンタル面等の理由での休職者1人当たりに追加的にかかるコストは422万円にも上る試算があります。業績が低迷する中でこのような損失は避けなければなりません。
※従業員100〜999人の中規模企業を想定(個別の企業によって異なる点に留意)
<休職前の3カ月>
周囲の従業員が業務を残業で手伝う 【約99万円】
↓
<休職期間(6カ月)>
周囲の従業員が業務を残業で手伝う 【約224万円】
(注)最初の3カ月は私傷病休暇、年次有給休暇等を取得し、後半の3カ月は無給
(但し、別途健保組合等からの補てんはある)として想定。
↓
<休職後の3カ月>
周囲の従業員が業務を残業で手伝う【約99万円】
ワークライフバランスの実現には、両立支援策だけでなく、長時間労働の是正など会社全体の働き方の見直しが必要です。働き方を見直し、社員1人1人が私生活の充実を実現できる環境を整えていくことでモチベーションを上げていくのです。ワークとライフの相乗効果で生産性を上げるのです。
世界の株式時価総額(2010年末)で日本はトヨタ自動車の32位(11.1兆円)が最高です。韓国の追い上げは目覚ましいものがあり、サムスン電子は37位(9.9兆円)にまで順位を上げており、電機業界では圧倒的です。トヨタ自動車にもあと1兆円に迫る勢いです。日本経済全体の存在が小さくなっています。
日本の未来のためにもワークとライフの相乗効果でワークライフバランスを推し進めましょう。