アベノミクスでますます注目される女性活躍推進。働き続ける支援から、活躍しながら働き続けるための支援へ、企業に求められている支援が変わっていています。迷った時、苦しいときに、自分が話すことを鏡のように映し出してくれる、気づかせてくれる存在であるメンター。身近に活躍するロールモデルが少ない現状の中で、仕事と家庭の両立に悩んだり、次のステップにいくための迷いを親身になって相談にのってくれたり、信頼できるメンターがいることは心の安定感につながります。女性活躍推進としてのメンター制度の取り組みを始めましょう。
アメリカの雇用慣行では、キャリア形成は自己責任で行わなければならないとされています。企業を頻繁に移動することによりキャリアを形成していくことが一般的です。一方、日本の雇用慣行は長年にわたり終身雇用制度のもとに、長期雇用を前提とした人材育成が行われてきました。
女性は、出産や育児を理由に労働市場からの退出やキャリア中断を余儀なくされる確率が男性よりも高く、男性のように残業や出張、転勤などを自由にこなすことが難しいという理由からも、多様な業務経験や育成機会から距離を置かれていました。近年はグローバル競争が加速し、顧客ニーズが多様化しています。企業を取り巻く環境が激変する中で、従来の経営手法や労務管理手法では息詰まる企業も出てきています。
その打開策のひとつとして企業には、年齢や性別、人種などにかかわらず個人の特性を最大限に生かすことで組織を活性化し、商品やサービス、業務改革などにもつなげる多様性に関するマネジメント、つまり経営のダイバーシティの視点が求められています。
ポジティブ・アクションは、ダイバーシティ・マネジメントの視点からも、性別の隔てなく活躍の機会を広げるための有効な推進策の一つとして注目されています。
平成25年9月27日には、厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会雇用均等分科会において、平成18年の男女雇用機会均等法改正法附則に定められた施行5年後の検討規定に基づき、今後の男女雇用均等対策について、改正後の施行状況などを勘案して検討結果が取りまとめられました。
報告書によると、ポジティブ・アクションは効果的推進方策として、「実態面での男女格差の縮小を図るため、企業における女性活躍を一層推進することが必要であり、ポジティブ・アクションに取り組む企業に対するインセンティブの充実・強化について、引き続き検討することが適当である」とされました。国や自治体は、ポジティブ・アクションを実施している企業を競争入札で優遇するなど、積極的な施策の導入が求められています。
企業実務№731 日本実業出版社
女性社員の活躍を促すために
『メンター制度導入とロールモデル設定の実際』
厚生労働省が公表した「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」の概要や実際の取組方法などを紹介しています。
更新日:2014年12月20日
東京都と東京都立大学オープンユニバーシティは共催で時事的課題セミナーとして、『働き方・休み方改善セミナー』を開催されます。「休み方」にスポットをあて、勤務間インターバル制度などの紹介とともに、休息の重要性をお話します。
※このセミナーは東京都と東京都立大学のオープンユニバーシティが主催になります。東京都立大学オープンユニバーシティ2024年度秋期講座は全102もの多彩な講座が開講されます。「学びたい」ものを「学びたい」ときに。「知」を刺激して、「学ぶ」喜びを。
毎年11月は「過労死等防止啓発月間」です