医療のためのエンディングノート

医療のためのエンディングノート『私の生き方連絡ノート』

私の生き方連絡ノート

高齢社会をよくする女性の会(樋口恵子理事長)では、終末期医療・介護のあり方について、高齢者の視点で考える勉強会がシリーズで開催されています。介護、法律家、この問題にかかわる各界の第一人者のメンバーを迎えて、昨年12月に”拡大版パノラマシンポ”が開催されました。
その際、パネリストでありました三浦靖彦医師が副代表を務める自分らしい「生き」「死に」を考える会が出版されている『私の生き方連絡ノート』が紹介されました。

自分で治療を選べないときは

突然の事故や病気などの場合、あなたは延命治療を望みますか?望みませんか?
「私の生き方連絡ノート」は、医療にテーマを絞っているところが特徴で、ノートには以下のような内容を書き込むことになっています。

  • 自分のことについて
  • 自分が望む医療について
  • 自分で医師表示できる場合の治療について
  • 自分で意思表示できない場合の治療について
  • 自分の代わりに判断してほしい人
  • 意思表示カードの記入

記入するときの注意点として、気持ちの落ち着いているときに記入することや、1年に1度(誕生日などに)内容を見直すことなども書かれています。エンディングノートに共通することですが、考えや状況は変わることがあるので、考えが変わったらその都度書き換えることも大切です。

家族や周囲の人たちを困惑させないためにも

突然の事故や病気だけでなく、認知症などで判断力がなくなった時にも、家族や周囲の人たちが困惑しないように、自分の希望する治療について記録しておくことは大切なことです。このノートには臓器移植の意思表示カードと同じように、携帯用意思表示カードが付いています。今まで遺言、相続、介護のことなどを語ることは縁起でもないこととタブー視されてきましたが、「死」についても同じでした。しかし、本格的な高齢社会に突入するこれからは、自分の最後を意思表示しておくことは、自分のためにも家族や周囲の人のためにも大切です。家族が集まる機会に話し合ったり、考えたりするきっかけづくりに活用してみてはいかがでしょうか。

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