サッカー日本代表のザッケローニ監督はこんな考えをお持ちだそうです。試合前には入念に芝生の整備を指示。芝生とボールの相性が悪いと軽快なカウンターアタックや鮮やかなゴールも見られないことからも合点がいきます。『働く人が持ち味を発揮する上で職場環境が良いことは最も重要だ』ザック流にワークライフバランスを表現するこのような表現になるのではないでしょうか。ワークライフバランスの実現には、組織の土壌が非常に重要なのです。
世界の人口が70億人を突破する中で、日本の人口は2005年にピークアウト、今後生産年齢人口の減少が顕著になります。今後、頭数では世界と勝負することはできません。質の向上で世界と戦っていかなければならないのです。そのためには、1人ひとりの能力の底上げが不可欠です。ザックジャパンは、若い選手を中心に欧州組が数多く活躍しています。世界の一流選手の中で常に結果を出すことが求められ、異国でもまれて、1人ひとりの力は確実に向上していきます。欧州から中東へ移動して中一日で試合に臨むということは並大抵のことではありません。技術面だけでなく精神面も相当磨かれているのではないでしょうか。
ザックジャパンを見ていると、理想の職場づくりのヒントが思い浮かびます。組織の中にザックのような優秀な指揮者がいること、組織の1人ひとりが個々のレベルアップを惜しまない日本代表の選手のように「自らの能力開発を行い仕事の質を高めていく」ことで選手達が代表戦で集結して短時間の調整にもかかわらず結果を出す、ザックジャパンからは学ぶことがおおいにありそうです。